インスリンポンプ療法のヒント #1:装着しにくい部位こそ、使いこなしたい!

インスリンポンプの進化は目覚ましい!

以前は、

ポンプはただ装着すればよいというものではなく、
インスリンの注入量や方法、タイミングなどを、患者さんと医療スタッフが何度も試行錯誤しながら調整して、
少しずつ血糖値が安定してくるという感じでした。

それが今では、
自動でインスリン注入量を調整してくれるポンプ(AID療法)も登場し、
ポンプの使い方に慣れた“玄人ユーザー”でなくても、
装着するだけである程度血糖値が改善するというケースが増えてきています。

(※とはいえ、ポンプの医療費が高いというのが最大のデメリットではあるのですが…)


それでもやっぱり大切なこと

ただ、どれだけポンプが進化しても、
トラブルなく、長く、安定して使い続けるために大事なことがあります。

そのひとつは

装着できる部位をいかに広げるか?
皮膚の状態をどうやって良好に保つか?

ではないかと思います。


同じところにばかりつけていませんか?

多くの方が装着しやすいと感じるのは腹部ですが、
同じような場所にばかり装着していると、思っているより早い段階で、

  • 皮下の組織が硬くなる

  • 血糖値が不安定になる

  • インスリンが効かない

  • 閉塞アラームが鳴る

などのポンプトラブルが起こる原因になります。


装着部位のバリエーションを広げよう

腹部に加えて、大腿部(※ただしルートの取り回しに注意が必要)、背部、臀部など、
装着できる範囲を広げていくことがとても大切です。

特に背部や臀部は、面積も広くて吸収も良好な部位です。
とはいえ、自分では見えにくく、装着しづらい場所ではあるので、ちょっとハードルが高いかもしれません。

それでも、この部位を制することがとても大切だと思います!