
向井さん、若田さんからの野口さん、星出さんで、最後は山崎直子さんですよね!!




まあ、トイプーはおそらく日本犬ではなさそうですが…(モッさんはナニワ生まれではありますが)
ディスカバリー号ではなく、ディスカバー(DISCOVER)研究のご紹介です。
これは世界31ヶ国が参加しているグローバルな研究であり、日本も参加しています。
(日本人のみのデータはJ-DISCOVER研究として報告されています)

この研究では、2型糖尿病と診断され、経口糖尿病薬を単剤使用している成人患者さんのうち、血糖コントロール不十分のため2剤目の治療薬を開始、または治療薬の変更を検討されている患者さんを対象としています。
これらの患者さんについて、2剤目に追加された薬剤と、HbA1cや血圧、体重、脂質データや、合併症、食事・運動習慣などについて幅広く調査しています。3年間の前向きコホート研究です。



対象となった2型糖尿病患者さんは7575人です。
そのうち、2剤目の糖尿病薬開始時、もしくは薬剤変更時(ベースライン)のHbA1cが7%以上9%未満の群(5342人)と、HbA1c9%以上の群(2233人)に分けられました。
そしてそれぞれの群において、3年後のHbA1cが調べられました。
ベースラインのHbA1cが7~9%の群の平均年齢は58.7歳、BMIは29.4、糖尿病と診断されてからの期間は5.9年でした。
ベースラインのHbA1cが9%以上の群の平均年齢は54.4歳、BMIは29.8、糖尿病と診断されてからの期間は5.5年でした。




さらに、どんな人たちで3年後のHbA1c≦7%を達成できる(もしくはできない)のか、層別解析が行われました。(下図)

さらに…


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HbA1cが目標値を達成していない時の薬物治療の考え方が少しずつ変わってきています。
以前は、食事・運動療法を行ってもHbA1c7%を超えてくれば、しばらく様子を見たのちに1剤追加して、また何年後かに7%を超えれば、またしばらく様子を見たのちに1剤追加して…という治療方法が一般的だった気がします。
この「しばらく」が、数ヶ月のこともありますし、患者さんが治療強化に同意されない、もしくは医師が薬剤追加をためらう場合などでは「数年」に及ぶこともあります。
この報告を見る限りでは、この「しばらく」の間に、治療薬への反応が悪くなる、HbA1cが下がりにくくなる可能性が高いということですね。
実際の診療でもそのように実感することがあります。
HbA1cが低下しないか気長に待つよりも、なるべく速やかに薬物治療を開始する、治療強化を行うほうが、長期的に見れば良好な血糖コントロールを維持できるのではないか、という報告でした。
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What are the factors associated with long-term glycaemic control in patients with type 2 diabetes and elevated glycated haemoglobin (≥7.0%) at initiation of second-line therapy? Results from the DISCOVER study. Diabetes Obes Metab. 2021